政治・経済・社会

「保育園落ちたの私だ」民主党が政権批判に利用!待機児童解消は急務

赤ちゃん

 

2月中旬からネットを賑わせている「保育園落ちた日本死ね」と題したブログ。保育園が満員で子どもを預けられないお母さんが、その心境を綴り的を得ていることから話題になっています。ところが、これを民主党が政権批判に利用し始め雲行きが怪しくなってきて…?

そこで今回は、統計データを提示しながら、安倍政権は待機児童解消に効果を上げていることを検証していきます♪

 

<スポンサーリンク>

●怒りの声が波紋を広げた!?


「保育園落ちたブログ」による波紋が広がっています。実際に保育園が満員で、子どもを預けることができず、仕事を辞めざるを得ないお母さんが存在することは確かです。この話を聞いて誰もが思うのは、「保育園を増やせばいいのに」「安倍首相は何をやっているんだ」ということ。

でも、本当にそうなのでしょうか。

3月7日、社民党・福島みずほ議員は「保育園落ちたブログ」に関し、「この声をどう聞くか」「政策の失敗だ」と詰め寄りました。

これに対し、安倍首相は「福島委員が政権におられたときよりも、20万人、40万人増やしている」と、民主党政権時代(社民などの連立も含む、以下省略)より対策を講じていることを強調して応戦しています。

そもそも、「保育園落ちたブログ」は2月中旬に書かれ、2月29日の衆院予算委員会で民主党の山尾志桜里議員が取り上げたことから大きく話題となりました。

これについて安倍首相は「匿名である以上、本当であるかを確かめようがない」と答弁。議員席からは「誰が書いたか」「本人を出せ」など、本質とはかけ離れたヤジが飛び、油に火を注ぐ形となりました。

ネット上でも言われているのが、「問題はそこじゃない」ということ。誰が書いたかが重要ではない。実際に、子どもを保育園に預けられず、仕事を辞めなければならない人が多くいること。「一億総活躍社会」なんて謳っていながら、さらに、少子化対策のためにもっと子どもを増やそうといっておきながら、子どもができたらできたで、預ける所がないなんて!

じゃぁ仕事を辞めればいいと簡単に言う人もいますが、先行き不安なこの時代に、夫の給料だけで子どもを大学まで行かせる資金を工面し、自分たちの老後の資金も貯金できるなんて家庭はそう多くはありません。かといって、子どもが手を離れたから仕事復帰します!って、おいそれと正社員に戻れるわけではありませんよね。

だから、子どもを保育所に入れるための「入所選考」に有利になるよう、就労条件を変更したり、入所しやすい保育所の近くに引っ越すなどの努力をする「保活」なる言葉ができるわけです。

このような背景があるのは事実です。事実ですが、騒ぎが大きくなってきて何か得体のしれない違和感を、感じずにはいられません。その正体とは何なのでしょうか?

 

<スポンサーリンク>

 

●データで見る待機児童対策


先に紹介したように、3月7日、福島みずほ議員と安倍首相の論争で、安倍首相は「20万人、40万人増やしている」と応戦しました。実際にそうなのか、国の統計調査をもとにいろいろなグラフを作成したので、以下ご覧ください。

待機児童数

※2007年~2014年の数値は、厚生労働省雇用均等・児童家庭局保育課が2014年9月12日に発表した「保育所関連状況とりまとめ」より(各年4月1日の数値、単位は人、緑部分は民主党政権時代)。

※2015年の保育所定員数および待機児童数は、厚生労働省雇用均等・児童家庭局保育課が2015年9月29日に発表した「保育所等関連状況取りまとめ及び「待機児童解消加速化プラン」集計結果」より、2015年度(平成27年度)における保育拡大量の見込み(約11.7万人)を前年定員数に加算したもの。

 

まずは待機児童数について。直近のデータは、2015年4月1日のものとなります。2016年4月1日のデータが追加されれば、また数値が変わる可能性もありますが、残念ながら2014年よりも待機児童数は増加しています。

そこで、前提として覚えておいて欲しいのが、民主党政権は2009年9月16日から、2012年12月26日まで。自民党政権は2012年12月26日からスタートしましたということ。

民主党政権時代のうち、2009年4月はまだ自民党政権だったため、該当するのは2010年~2012年の数値。このころから比べて、自民党政権時代に突入した2013年以降の待機児童数は、数千人レベルで減少しているのがわかります。

だからといって、自民党の政策が効果を発揮したかと言われれば、その通りだと誰にも言えないかもしれません。実際、待機児童数は減少に転じたものの、2015年には増加しているわけですから(民主党政権時代よりは少ないですが)。

 

さて、ここで少し話が脱線しますが、「民主党政権時代、子ども手当の財源確保のため、公立保育園などの補助金を事業仕分けで削減したことから、待機児童が増えた」という話がTwitterに出回りました。

民主党を貶めるネタとしては、十分使えると思いきや、残念ながらこれは事実誤認です。すでにネット上ではこの情報が流布していますが、事実を調べたところ以下のようなことが判明しました。

実際は平成21年11月、民主党政権時代の事業仕分けにおいて、「民間保育所運営費」の一般財源化…つまり、国が負担していた民間保育所運営費を、地方に負担させることが検討されました。しかし、平成23年度予算においては、補助金(民間保育所運営費)の削減にはいたりませんでした。

※平成22年2月に発表された、全私保連常務理事・菅原良次氏による「情勢報告レジュメ」に詳細が記載されています。キャッシュはこちら。

そして、話しをさかのぼれば、平成16年の自民党・小泉政権時代に行われた「地方財政の三位一体改革」によって公立保育園の一般財源化が閣議決定されました(詳細はこちら)。

これにより、公立保育所が減少し、2008年には公営を私営が上回る事態に。以後、公立保育所は減少していき、私営保育所が増加していくことになります。

保育所数

※2014年~2010年は厚生労働省「社会福祉施設等調査」(各年10月1日の数値、単位は事業所)より作成しました。

※2009年~2004年は厚生労働省「福祉行政報告例」(各年4月1日の数値、単位は事業所)より作成された資料をもとにしました。

 

小泉元首相はずいぶんもてはやされましたが、小泉政権下でなされた規制緩和のせいで、現在に悪い影響を及ぼしている事柄がいくつもあります。規制緩和によって、多くの労働者が安定した職を得られなくなるなど、考えもしなかったのでしょうか。これについて論じるのは脱線し過ぎなので割愛します(笑)。

ということで、待機児童が増えたのは、民主党政権時代の事業仕分けではなかったことは、ご理解いただけたかと思います。

 

では、話を戻して。

先のグラフを見てもわかる通り、公営保育所は減少しましたが、私立保育所は増加しています。そして結果的には、保育所の所定員数は増加しています。

保育所定員数

※2007年~2014年の数値は、厚生労働省雇用均等・児童家庭局保育課が2014年9月12日に発表した「保育所関連状況とりまとめ」より(各年4月1日の数値、単位は人、緑部分は民主党政権時代)。

※2015年の保育所定員数は、厚生労働省雇用均等・児童家庭局保育課が2015年9月29日に発表した「保育所等関連状況取りまとめ及び「待機児童解消加速化プラン」集計結果」より、2015年度(平成27年度)における保育拡大量の見込み(約11.7万人)を前年定員数に加算したもの。

 

ちなみに、民主党政権時代のうち、2009年4月はまだ自民党政権だったため、該当するのは2010年~2012年の数値となりますが、この3年間で増加した保育所定員数は約82,000人。一方、自民党政権に代わった2013年~2015年の3年間で増加した保育所定員数は倍の約164,000人です。

一番最初に話を戻して、福島みずほ氏との論争で安倍首相が言った「20万人、40万人増やした」という言葉について。大げさ感は否めませんが、2016年4月の保育所定員数が発表されればプラスが見込まれるので、少なくとも20万人の増加については正しいと言えるのではないでしょうか。まぁ、40万人は言い過ぎちゃったけど。ただ、統計にまマジックがいろいろありまして、集計方法によって変わってくる場合もあるので、安倍首相が提示した数値は、別の統計情報から得たものかもしれませんので一概に違うとも言い切れませんのであしからず。

結局、安倍政権は決して保育所の数を減らしているわけでもなく、待機児童数削減のためにむしろ増やしているわけです。それでも待機児童数が減らない理由はどこにあるのでしょうか?

 

待機児童数ランキング

※厚生労働省雇用均等・児童家庭局保育課が2014年9月12日に発表した「保育所関連状況とりまとめ」より(各年4月1日の数値、単位は人)。

※リクエストがありましたので「充足率」を追加しました。なお、充足率は利用児童数÷定員数で算出できます。

上の表は直近、2014年4月1日のデータです。待機児童数が多いのは、東京都、次いで沖縄県、千葉県、神奈川県、埼玉県と続いています。沖縄県については意外な結果に見えますが、その他については、首都圏が上位を占めています。断然、東京の待機児童数が多くなっています。

推測できるのは、都市部への人口流入が一番の原因ではないでしょうか。地方都市は人口減少が顕著です。その主な要因は仕事。地方都市は都市部に比べて仕事が少なく、給料水準も都市部に比べれば低い。だからこそ、地方都市から都市部への人口流入は増加傾向にあります。東京都の人口は2014年で1,339万人。1,200万人都市と呼ばれていたのは、もうずいぶん遠い昔の話になりましたね。

さらに、都市部への人口流入に次いで考えられるのが、「保育士の給料が安い」ということ。年収ラボによると、保育士の平均年収は317万円…。1日中子どもの面倒を見る仕事は、実に大変だろうと想像に難くありません。なのにこんな安さじゃ、なり手も少なくなるでしょうよ!

 

※追記※

コメントでいただいた情報を踏まえ、待機児童数の定義について調べて見ました。どうやら、自治体によっては待機児童の数え方そのものが変わってくるようです。たとえば、「育休中は待機児童に含まない」「自宅で休職中もカウントしない」など。

そのため、単純に認可保育園に申込みしているものの入所できない子どもたち=待機児童と理解していましたが、条件によっては待機状態であるにも関わらず「待機児童」にカウントされない自治体が存在するわけです。

ちなみに、厚生労働省は2015年度から待機児童数に関する曖昧な定義を見直すこととしていますが、定義を見直された数値が出されるのは2016年4月1日付けからとなります。実際定義が変わった場合、数値がどのように変わるのかについては、注目したいところです。

 

<スポンサーリンク>

 

●政権批判のネタと化してる?


前章では、いろいろと数字を並べ立てて、「安倍政権は失敗しているわけではない」「むしろ改善に向けて頑張っている」ということを説明してきました。確かに、「一億総活躍社会」だのなんだのと、耳触りのよいフレーズはどうかと思いますが、だからといって、待機児童が増えたことについて「無策だ!」と糾弾するのはお門違い。糾弾しているのは誰ですか?社民党の福島みずほ氏…久しぶりに名前を聞きました。あとは、民主党ですね。政党交付金欲しさに、維新と合流するのに何やら策を練っているようですが、それについては誰も糾弾しないの!?

「仕方がない」と言ってしまえばそれまでですが、安倍政権を責めたところで解決する話ではないんです。むしろ、「保育園落ちたブログ」が民主党の政権批判のネタとして利用されています。

というのも、3月9日現在、「保育園落ちたのは私だ」という#(ハッシュタグ)を付けたツイートをするのがある意味「流行」のようになっています。もちろん、賛同したいという考えの現れであることは間違いないし、悪い事ではありません。

しかし、3月5日に「保育園落ちたのは私だ」と書かれたプラカードを持った多くの人たちが、国会前でデモを敢行。なかには、「保育園に落ちていないのにデモに参加」した人がいたりと、何だかよくわからないことになっています。

もちろん、これも共感したから、明日は我が身だし…など、何らかの考えがあるなら、参加は自由ですが…自分は関係ないのに鼻息荒く政府を糾弾するのは、何か力を向けるベクトルが間違っているような気がしますけど。

いわゆる、プロ市民とかなんかなーと。普天間基地反対!と言っている人は沖縄県外の人が多いとかいう話と一緒で…。オホン、失敬!

そして、わかりやすい事例を1つ。

子どもの保育園への入園を断られた母親が「何なんだよ日本。1億総活躍じゃねーのかよ」と強い口調で抗議の言葉を書いた匿名ブログが話題になった。

(略)

これを受けてネットでは「保育園落ちたの私だ」というフレーズをつけてこの問題を訴える動きが急激に広がっている。「特定の誰かのクレームではなく、みんなの問題なのだ」と共有している。

 興味深いのは、この訴えに参加しているのは、実際に子どもの入園を断られた経験を持つ母親ばかりではないことだ。保育園に入れた人、それどころか子どもを持たない人や未婚の男性までが、「保育園落ちたの私だ」というキャッチフレーズとともに意見を述べている。これは社会全体の問題だ、という意識のもと、立場の違いに関係なく、誰もが「これは私のこと」として発言している。

(略)

私にも実は子どもがいない。でも、ここで大きな声で言わせてもらおう。「保育園落ちたの私だ」

※引用元:毎日新聞地方版(2016年3月8日)

これは、精神科医の香山リカさん書いたコラムです。確かに、「社会全体の問題」であることはわかります。なるほどと思う部分もありました。しかし、「香山リカ」という名前があるだけで、途端にきな臭くなる。この人は、「保育園落ちたの私だ」を、政権批判をするための都合の良いネタにしただけにしか思えません。

これについては、エジプト人のフィフィさんもこんなツイートをしています。

フィフィTwitter

便乗して騒ぐことで、物事が良い方向へ行けば良いですが、そうとも限らないのが政治がらみ。「保育園落ちたブログ」は、明らかに民主党やそれら一派の政権批判の材料と化してしまいました。一説には、共産党員がデモに参加していたのではないかとも囁かれていたりして…。

3月9日には、「保育園落ちたブログ」を衆議院委員会で取り上げた民主党・山尾志桜里議員に対し、全国から集まった2万7,000もの署名が手渡されました。

署名した人たちの気持ちも理解できます。「匿名ブログの話だから確認が取れない」と言った安倍首相に対し、これだけの名前を突きつけた!という得意げな気持ちもわかります。保活が大変なら子どもは持てないのではないか?と不安に思う都市在住者も多いことでしょう。でも、安倍政権は決して待機児童解消問題を疎かにしているわけではなく、むしろ民主党政権時代より数字は出している。もっと頑張ってくれと言うならいいけれど、失策だ!と批判するのは民主党の思うつぼです。

これがもし、追い風となり、参院選で民主党が過半数を占めたら…また法案が通らなくなり政治は停滞。批判は安倍政権に集まる。そして衆院選で自民大敗からの民主党が政権を取る…なんてことになったら、日本の破滅は秒速でやってくるかもしれません。となれば、「保育園落ちたブログ」の中の人が言う「日本死ね」が実現するわけでしょうか。本当にそんなことを望んでいるのでしょうか?

 

<スポンサーリンク>

 


 

いかがでしたでしょうか?

よくわからないふわっとしたイメージで語ると根拠がありませんが、しっかり統計データをまとめてみると、安倍政権が頑張っていることは実によくわかりました。

当事者の方々…保育園に子どもを入れられなくて困っている人からすれば、自身に実利がないのに、保育所定員数が増えていたって関係ない。私の子どもは預けられないのよ!!とお怒りかもしれません。

だからと言って、待機児童のいない所に引っ越せなんて意見は乱暴です。じゃぁどうしたらいいのか…それは一個人にどうこう言える問題ではありませんのでご容赦を。ただ、安易な意見、流行の行動に囚われないでいただきたいと、切に思うばかりです。

ちなみに、オリンピックをやるくらいならそのお金で保育園を建てろ!と言いたい気持ちもわかりますが、それは論点が違うので同列には語れません。

それなら、高齢者に配るお金をやめて(3,000億円だったよね?)、待機児童解消に使った方が語弊はありますがまだ未来があるでしょうに。

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

ピックアップ記事

  1. スタバメニューのカロリー一覧表!新作フラペチーノも![ドリンク編]
  2. サーティーワンの値段とメニューやカロリーは?キャンペーン情報も!
  3. 嵐メンバーが主演で主題歌も嵐の連続ドラマ&映画一覧!最新版♪
  4. スタバメニューのカロリー一覧表!レギュラーから新作まで[フード編]

関連記事

  1. 政治・経済・社会

    日本年金機構にサイバー攻撃!年金情報約125万件流出の危険性と対策は!

    6月1日に日本年金機構が「サイバー攻撃を受け、年金情報が流出」したこと…

  2. 政治・経済・社会

    マイナンバー制度はデメリットばかり?身を守る対策はあるのか!?

    10月に入ってから、マイナンバー制度についての話題…

コメント

    • 紀本
    • 2016年 3月 28日

    マスゴミはずるい!
    だから テレビのニュースは信用できないんです。

      • yorozu-do
      • 2016年 3月 29日

      テレビも新聞も恣意的な報道をするので、鵜呑みにはできませんよね。公平とは名ばかりで…まったく┐( ̄ヘ ̄)┌

    • のの
    • 2016年 3月 10日

    認可に落ちて仕方なく無認可や自治体の保育室に入ったこどもは待機児童にカウントしなくなりました。

    それにより、育休中で一歳になる前に保育園申請した人も待機児童に含めないなど年々待機児童の定義が狭くなっています。

    それも加味すると、どうなるのでしょうか。

    待機児童は定員数ではなく、充足率のほうが大切だと思いますが、そちらの比較はないのでしょうか。

      • yorozu-do
      • 2016年 3月 11日

      なるほど。そういうカラクリがあるんですね。充足率ですか…ちょっと調べて見ます!

      • yorozu-do
      • 2016年 3月 11日

      待機児童数の定義について追記しました。また、充足率についても都道府県別待機児童数の表に追加しました。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

最近の記事

読んでほしい記事

アーカイブ

2017年3月
« 2月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

おすすめまとめ記事

  1. 芸能・エンタメ

    声優総選挙ベスト25/声優No.1は誰?プロが選ぶ本当にスゴイ声優!
  2. 統計・ランキング

    2016年CM王&CM女王発表!タレントCM起用社数ランキング!
  3. スポーツ

    箱根駅伝2017/復路結果と区間記録速報!通過順位や復路優勝・総合優勝は?
  4. スマホ・インターネット・ゲーム

    信じないで!拡散されたiPhoneをバグらせる悪質なデマまとめ!
  5. グッズ

    ヒット予測2017/日経トレンディ発表のベスト30はいくつ流行る?
PAGE TOP