2016年1月期の冬ドラマのなかでも異彩を放ったフジテレビのドラマ「ナオミとカナコ」。広末涼子&内田有紀が主演のダブルヒロインが注目となりました。
そこで今回は、「ナオミとカナコ」のあらすじやキャストをご紹介します♪
●ドラマ「ナオミとカナコ」とは?
2016年1月14日(木)夜10時にスタートしたフジテレビのドラマ「ナオミとカナコ」は、原作&キャストが新春ドラマの中でも特に注目を集めました。
まず原作は、2014年幻冬舎から発行された、直木賞作家・奥田英朗氏による同名小説です。ユーモラスな作品からシリアスな人間ドラマまで、登場人物の心理描写のリアルさは抜群と定評のある奥田氏。持ち前の精緻な描写で、犯罪者であるはずのヒロインたちの心情を訴えかけ、彼女らの側に読者を引き込む傑作犯罪小説です。
ヒロインの小田直美は広末涼子さん、もう一人のヒロインである服部加奈子は内田有紀さんが演じます。2人とも90年代を代表するショートカットのアイドルとして、絶大な人気を博しました。今30代~40代の人たちの中には、当時2人のファンだったという人もかなり多いはず。そして今、女優として確たる演技力と存在感を身に着けた2人が、このドラマで初共演!ファンにとっては垂涎物です。
さらに、吉田羊さん、佐藤隆太さん、高畑潤子さんと実力派俳優陣が脇を固めました。
<あらすじ>
百貨店外商部に勤務する小田直美と、エリートの夫をもつ専業主婦・服部加奈子は大学時代からの親友同士。お互いに自分の人生に大きな問題を抱えながら生きていた。
直美は一度はキュレーターを夢見るも挫折。加奈子は夫からの暴力におびえる毎日。偶然に加奈子が受けているDV被害に気付いた直美は、親友を救うため彼女の夫の殺害を持ちかける。
しかし完璧に思えた殺害計画にはいくつもの綻びがあった。次第に疑惑を集める2人。はたして運命共同体となったナオミとカナコは、殺害計画を完遂して逃げ切ることができるのか…?
<第1話ストーリー>
百貨店の外商担当の小田直美は、半年ぶりに再開した大学時代の親友・服部加奈子に招かれ、彼女の自宅マンションを訪れる。お互いの自宅が近くなったことを喜ぶ2人だったが、そこで直美はどうも加奈子の様子がおかしいことに気付く。
一方、直美は望んで就いたわけではない自身の職業に、どうしようもないフラストレーションを感じながら毎日を送っていた。
そんなある日、直美の勤務先の百貨店で裕福な架橋を招いて商談会が行われ、その会場で高級腕時計が紛失するという事件が起こる。直美の脳裏に浮かんだのは、その腕時計を身に着けていた中国人の女社長・李朱美の姿だった。
別の日。加奈子は深夜に帰宅した夫・達郎から激しい暴力を受けていた。その翌日、加奈子に会った直美は、無残にはれ上がりあざのできた加奈子の顔をみて言葉を失うのだった…。
●キャラクター&キャスト紹介
<小田直美(おだなおみ)/広末涼子>
百貨店の外商部に勤務するアラサーのキャリアウーマン。もともとキュレーターになりたいという夢を持っていたが叶わず、意に染まない現職でうつうつと雑事に追われる日々。勝気な性格で、親友の加奈子を夫のDVから救うため、加奈子と一緒に達郎の殺害計画を思いつくが…。
出典:公式サイトより
広末涼子さん(35)は、1995年にクレアラシルのCMでデビュー。同年「ハートにS」でTVドラマにも出演しました。以後、1997年「20世紀ノスタルジア」で5つの新人俳優賞を受賞、2001年のフランス映画「WASABI」では海外進出も果たしています。日本アカデミー賞も「WASABI」「秘密」「おくりびと」などの演技で6回に渡って受賞するなど、演技者として高く評価されています。
主な出演作品は、TVドラマ「ビーチボーイズ」「聖者の行進」「できちゃった結婚」「11人もいる!」、映画「鉄道員」「ゼロの焦点」など。
<服部加奈子(はっとりかなこ)/内田有紀>
エリー銀行員を夫に持つ専業主婦。優しく穏やかな性格で、直美とは大学時代からの親友。優雅な生活を享受しているかに見えたが、裏で夫からの暴力に悩んでいる。DV被害を直美に知られたことをきっかけに、2人で夫の殺害に乗り出すことになる。
★★★
内田有紀さん(40)は、1992年のTVドラマ「その時、ハートは盗まれた」で女優デビュー。ユニチカの水着モデル、1994年のシングル「TENCAを取ろう! -内田の野望-」での歌手デビューなどを経て、一躍人気アイドルに。2000年には演技を一から勉強しなおすことを目的に、「北区つかこうへい劇団」に入団。TVドラマ、映画などで活躍し、演技力に定評があります。
主な出演作品は、TVドラマ「時をかける少女」「北の国から 2002 遺言」、「偽装の夫婦」、映画「花より男子」「踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!」など。
<服部陽子(はっとりようこ)/吉田羊>
加奈子の夫・達郎の姉。加奈子にとっては小姑。頭脳明晰なキャリアウーマン。順風満帆な人生を送っていたはずの弟の唐突な失踪劇に不信感を抱き、弟の妻である加奈子に疑惑の目を向ける。
★★★
吉田羊さん(年齢非公開・1974年2月3日生まれ)は、1997年に小劇場の舞台女優として活動を開始。2001年には女性3人で演劇プロデュース集団「東京スウィカ」を立ち上げ、主演女優として2007年まで活動しました。同年から映像作品へも活動を広げたところ、抜群の演技力が関係者の中で目を引き、映画やTVドラマなどの出演が増え始めます。2014年の「HERO」でブレイク、2015年には年間を通じて連続ドラマへ出演のほか4本の映画にも出演し、注目を集めています。
主な出演作品は、TVドラマ「江~姫たちの戦国~」「純と愛」、映画「ビリギャル」「愛を積むひと」など。
<服部達郎(はっとりたつろう)、林竜輝(りんりゅうき)/佐藤隆太>
加奈子の夫のエリート銀行員。外面がよく仕事でも順調にキャリアを築いているが、家では些細なことでキレて妻を痛めつける暴君。
林竜輝は李朱美の経営する会社で働く中国人密航者。日本語は片言しか話せない。加奈子の夫・達郎に容貌が生き写しだが、性格は穏やかで正反対。
★★★
佐藤隆太さん(35)は、1999年に舞台「BOYS TIME」で俳優デビュー。2000年のTVドラマ「池袋ウエストゲートパーク」で知名度をあげ、初主演作となった2008年の「ROOKIES」と2010年の「まっすぐな男」ですっかり「真面目で情熱的な男」のイメージが定着しました。実際は真っすぐ男子からチャラ男まで、幅のある演技力に定評がある実力派俳優です。
主な出演作品は、「木更津キャッツアイ」「海猿 UMIZARU EVOLUTION」、映画「絶対恐怖 Booth ブース」「ダメジン」など。
<李朱美(りあけみ)/高畑淳子>
中国輸入食品会社を経営する女社長。直美の勤務する百貨店で高級腕時計を盗んだことから知り合うことになる。一般的な日本人女性とはまったく異なる、パワフルで強かな生きざまとそのキャラクターが、直美たちにも多大な影響を及ぼす。
★★★
高畑淳子さん(61)は、1976年に「青年座」に入団し舞台女優としてデビュー。1980年代後半から、TVの特撮ものに数多く出演。1995年の「3年B組金八先生」シリーズで有名に。TVドラマや映画はもちろん、舞台やアニメ、洋画の吹き替えなどでも多数活躍。第29回菊田一夫演劇賞・演劇賞や第33回放送文化基金賞・演技賞など数多くの賞のほか、2014年には紫綬褒章を受章しています。
主な出演作品は、TVドラマ「白い巨塔」「篤姫」「Mother」、映画「ALWAYS 三丁目の夕日’64」など。
●キュレーターとは?
近頃耳にするようになりましたが、広末涼子さんが演じるナオミがなりたかった職業=キュレーターとはどういうものなのでしょうか?
キュレーターとは、現代美術の世界では「展覧会などを企画する人」ということになります。
なお、「キュレーター」がするのは「キュレーション」。キュレーションとは、「展覧会などを企画すること」そしてそれをする人が「キュレーター」というわけですね。
小難しく言えば「学術的専門知識」を持つ人が、美術館や博物館などの文化施設において、その施設で展示収集している資料についての鑑定や選別(選定)、研究を行ったり、業務の管理監督や展覧会の企画を行う専門職です。
…と、ざっくりと説明しましたが、日本では「美術館や博物館の学芸員」のことを意味します。
ちなみに、どちらかというと「学芸員=キュレーター」という言葉よりも、インターネットの世界におけるキュレーターの方が広まってきているかもしれません。ネットの世界の「キュレーター」とは、情報を収集し有益な状態にして配信する人を指します。簡単に言えば「まとめサイト」を作ってる人…というところでしょうか。なので、ネットの世界ではある意味誰でも「キュレーター」になれる、と言えそうです。
なお、ナオミがなりたかった「キュレーター」はもちろん、美術館の方のキュレーターですね!