数年前、現在住んでいる賃貸物件に引っ越してきました。
その際、部屋の配置的に和室を洋室として使いたかったため、ウッドカーペットの設置を真剣に検討…。
本当にウッドカーペットがよいのか、設置は?カビ・ダニ対策は…?など、ウッドカーペットについてのメリット・デメリット、さまざまなことを調べたのです。
そこで今回は、ウッドカーペットに関しての、
・メリットとデメリット
・設置方法や注意点
・ペットがいる場合
などをご紹介します。
●ウッドカーペットのメリット
ウッドカーペットの設置メリットといえば、やはり一番なのが、
畳の部屋を手軽に洋室にプチリフォームすることができる
点にあります。
なんせ、敷くだけですから、面倒な工事などは一切不要!しかも低価格。賃貸物件などでは特に重宝します。
また、イマドキはカラーも多彩で、ナチュラル、オーク、ブラウン、アイボリーなどは大概のショップでもラインナップしており、畳の部屋だけじゃなくても、既存のフローリングの上に敷けば、部屋の雰囲気を簡単に変えることができます。
床の色が変われば、北欧風、アジアン、アメリカン…さまざまなテイストを実現することが可能です。
なお、ウッドカーペットのほとんどが、裏地にフェルトや不織布を使っているため、直接敷いても畳やフローリングを痛めることはないようです。
賃貸では、フローリングにキズがついたら敷金から補修代が差し引かれることもあるので、フローリングを保護するために設置するのも1つの方法です。
◇設置方法
設置方法ですが、まずは部屋の物をすべてどけて、ウッドカーペットを敷くだけです。
とはいえ、部屋の物をすべてどけるのはなかなか大変…。できるなら、引っ越しのタイミングでウッドカーペット設置計画を立てておくのが無難かもしれません。
なお、部屋のサイズによっては、ウッドカーペットの重量も変わってきます。製品の材質にもよりますが、よくあるタイプの製品では6畳で1梱包あたり30kg~40㎏程度の重量がありますので、
簡単に敷けるものの、女性1人で設置するのはちょっと難しいかもしれません。
安全を考え、2人以上での作業をおすすめします。
また、製品の長さも6畳間用で260㎝(江戸間)となりますので、部屋に入れるのが大変な場合もあります。購入の際は実物の大きさも考慮しなくてはいけません。
ちなみに、部屋のサイズには江戸間、団地間、本間などの種類があり、それぞれ若干異なります。購入の際は部屋のサイズをきちんと計測する必要があります。
※サイズを1mmでも間違えると、部屋に入らなくなります。サイズ計測ミスは命とりです。
さらに、部屋によっては角に出っ張りがあったりして、既存のウッドカーペットを入れるのが難しい場合も…。
そのようなときは、ショップでカットしてもらうことも可能です。カット料金がかかるショップ、無料サービスのショップとありますので、こちらも事前にご確認ください。
もちろん、腕に覚えのある方は自分でカットすることも可能です。
とはいえ、板と板のつなぎ目は、カッターで簡単にカットできますが、板の長さを短くする場合は、目の細かいのこぎりでカットし、断面はやすりでならしたほうが良さそうです。ただし、塗装がはがれる場合もあるので注意してください!
●ウッドカーペットのデメリット
業者にお願いしてフローリングを敷いてもらう事に比べれば、自分で敷けるウッドカーペットは簡単に設置できるためメリットが多いように思えます。
でも、良い事ばかりではありません。デメリットもしっかり考えて、設置を検討してください。
まず、設置するお住いの地域特性や生活環境などによっては、細心の注意が必要です。
◇カビ・ダニの繁殖
基本的に、畳の上に何かを敷くのはあまりよろしくないようです。
やはり、調湿効果のある畳に蓋をするわけですから、湿気がこもってダニやカビ、場合によっては虫などが発生しやすい環境を作りかねません。
布製のカーペットでもカビ・ダニの懸念はありますが、それがウッドカーペットとなれば、湿気がこもりやすいのは明白…。
しかし、カビ・ダニの繁殖については、環境による影響が大きく、
十数年敷きっぱなしだったにもかかわらず全然大丈夫だよ!
という場合もあれば、
わずか数年しか敷いていなかったのに、謎虫が湧いた…!
という場合もあります。
要するに、場合によりけりなわけです。そのため、ウッドカーペットにはデメリットが大きい…とは、言い切れません。
考えなくてはならない要因としては、
・湿気の多い気候の地域か否か
・部屋の風通しが良いか悪いか
この2点が多いに作用します。
とはいえ、湿気の多い時期は除湿器やエアコンを稼働させているなら、湿気によるカビに対しての心配は軽減されるでしょう。
※湿気対策として新聞紙を敷く…という方法も散見されますが、環境によってはインクで畳が黒くなってしまうため、これはおすすめできません。
また、最近のウッドカーペットは防虫・防カビ加工がされているものも多く、さらに自分でも設置の際に防虫スプレーを撒いたりダニ防止シートを敷くなど、しっかりとしたダニ対策を施せば、ダニの繁殖を抑えることができます。
※畳の状態が非常に悪く(古い・腐っているなど)、それを隠す・補強するためにウッドカーペットを敷きたい場合、畳の中に虫の幼虫や卵が潜んでいることも考えられるため、より入念な防虫スプレーの散布をおすすめします。
※畳の状態が悪く(古い・腐っているなど)凸凹している場合、上から敷いたウッドカーペットが浮いてしまったり、割れてしまうこともあるようです。平衡が取れない場合は、ベニヤ板を敷くなどの工夫をするとよさそうです。
◇捨てるのが大変
さんざんウッドカーペットについて語ってきておきながら、我が家はウッドカーペットの設置を断念しました。購入寸前5秒前までいったのですが、諦めた理由がコレ。
捨てるのが大変だ!ということ。
6畳間(江戸間)で最長の長さが約260cm、その重さは約30kg~になるのが一般的。
重い。そして、デカい。万が一、次の引っ越し先に持っていけなかったとしたら、こんな大物、捨てるのは厄介だぞ…と。
というのも、今住んでいる地域では、粗大ゴミを捨てるのがとても大変(詳細は割愛)。
東京都では、
電話→シールを貼る→ゴミ捨て場に出す
という簡単な仕組み。
しかし、地方都市はこの限りではないのです!日本全国津々浦々、粗大ゴミの捨て方はさまざま…。
ちなみに、引っ越し前に住んでいた地域では、また別の意味で粗大ゴミを出しにくい環境でした(東京がどんなに恵まれていたか肌で感じずにはいられなかったエピソードは割愛)。
もし粗大ゴミを捨てるのが大変な地域にお住いの方は、ウッドカーペット購入を検討するなら、捨てる時のことも一考することをおすすめします。
※粗大ゴミを捨てやすい地域の方、ずいぶん先まで引っ越す予定がないor実家だから引っ越さない…という方には関係ない話ですのであしからず。
●ペットがいるなら…
ウッドカーペットに対するダメ出し要素ばかりになっている感が否めませんが、
犬や猫などのペットを飼っているなら、ウッドカーペットの設置はよくよく考えなくてはならないかもしれません。
やはり、表面がツルツルして、硬いウッドカーペットだと、犬や猫の足が滑って負担がかかってしまうからです。
ペットの足の負担を考えるなら、柔らかめの素材のウッドカーペットを選ぶのがベターですが、よりペットのことを考えるなら、ウッドカーペットではなく、
・クッションフロア
・カーペット
という選択肢の検討もおすすめします。
また、ひと手間かかるものの、ウッドカーペットに“滑り止めワックスを塗る”という方法もあります。
ちなみに、我が家は引っ越してすぐに猫さんを飼い始めたので、和室にウッドカーペットを敷かなくて、逆によかったです。幸い和室以外はクッションフロアが敷かれていたので、この点も猫さんには優しい作りになっています(ペット可物件)。
なお、和室にはウッドカーペットの代わりに、タイルカーペットを敷きました。
こちらは洗えるタイルカーペット。
接着剤不要のタイプで、畳の上に敷いても問題ありません。猫さんが畳にキズを付けるのを防ぐこともでき、何より、
猫さんが吐いても、そのブロックだけ外して洗えるんです!
これは予想外の便利さでした。
※うちの猫さん、食べ過ぎて吐くことがたまにあるんです…。
タイルカーペットを敷く前に、念のため防ダニ抗菌シートを敷いておくと安心です!
●まとめ
ウッドカーペットは、
・サイズをしっかり測る
・カビ、ダニ対策を怠らない
・捨てる時のことも考えるとより良い
・ペットがいるならワックスを塗る
・タイルカーペットもかなり便利
以上です!ご参考までに!