子どもたちにとっては嬉しい夏休み。どこに遊びに行こうか、何をしようかワクワクする季節です(受験生は勉強の夏ですね…)。でも、夏休みといえば宿題がどっさり…。
なかでも、苦手な子がついつい後回しにしてしまうのが、課題図書を読んで読書感想文を書く宿題です。
終わり間際にパパもママも手伝わされる…なんてことがないように、早めに取りかからせたいものですよね!
そのためにも、早いうちから課題図書を準備してはどうでしょう。
そこで今回は、夏休みの課題図書を小学生~高校生まで一覧でご紹介します♪
※ほとんどの学校が課題図書の読書感想文を夏休みの宿題にしていますが、そうでない場合もあります。
●読書感想文全国コンクール?
夏休みの宿題といえば、必ずついてきたのが「読書感想文」ですよね。これについては今も昔も変わらない課題の1つです。
そして、この夏休みの宿題の読書感想文は、ほとんどの学校が「青少年読書感想文全国コンクール」に応募しています。
※該当しない場合もあるかもしれません。
ちなみに、読書感想文は各学校で審査し、上位者は市町村コンクールへ上がり、そこからさらに上位者が都道府県コンクールへ。勝ち上がれば最終的には全国コンクールへとコマを進め入賞者が表彰されます。
※例年通りだと、2021年2月上旬に、入賞者等が東京に招待され表彰式が行われます。
読書感想文提出の裏には、コンクールに応募する…という大きな取り組みがあったわけです。
…知ってた!という方は、優しく微笑んでいてください(笑)
さて、コンクールで入賞する!なんて大きな目標を持っても持たなくても、夏休みの宿題なのでちゃんと課題図書を読んで読書感想文を書かなければいけません(自由に選んだ本を読む自由読書もあります)。
とはいえ、今どきの子どもたちは受験もあるし、夏休みは忙しくて…なんて場合も。だからといって、人に宿題をやってもらっては意味がありません。
ならば、すでに課題図書が発表されているのだから、何も夏休みを待たなくてもフライングして準備したっていいかもしれません…ダメかな?(笑)
ということで、次章では学年別の課題図書を一覧でご紹介します。
子どものためにも、まずはパパとママが先に読んでみては?面白かったことを伝えれば、子どもも興味を持つかもしれません♪
●2020年の課題図書
※ここでは、2020年の課題図書をご紹介します。
※リンク先の情報は、2020年6月2日時点のものです。在庫状況によってはプレミア価格となっている場合があるのでご注意ください。時間が経過すれば、書店などでも簡単に入手できるようになるため、プレミア価格の本を慌てて買うのはおすすめできません。
<小学校低学年の部(1・2年生)>
山のちょうじょうの木のてっぺん
出版社:新日本出版社
著者 :作 最上一平
絵 有田奈央
価格 :1,300円(本体価格)
あらすじ
いがらしくんとにしやんは、正反対の性格。ある日、元気のないにしやん。飼っている犬のごんすけが死にそうで…。
いがらしくんとにしやんが、それzれのやり方で死に直面した犬のごんすけと向き合うお話です。
おれ、よびだしになる
出版社:アリス館
著者 :文 中川ひろたか
絵 石川えりこ
価格 :1,400円(本体価格)
あらすじ
ぼくはちいさいころから相撲がすきで、いつもテレビで相撲を見てた。
でも、ぼくが一番好きなのは、“おすもうさん”ではなく、“よびだし”さんだった!
大相撲の世界にとびこんだ少年が、夢を叶える物語。
タヌキのきょうしつ
出版社:あかね書房
著者 :作 山下明生
絵 長谷川義史
価格 :1,100円(本体価格)
あらすじ
広島に初めて小学校ができた頃、夜になり、子どもたちが帰った教室で、タヌキたちが勉強をしていました。時が過ぎ、戦争がはじまり、安全な場所ではなくなった学校には、タヌキたちの姿も見えなくなり…。
戦争を背景に、タヌキと人の心温まるお話。
ながーい5ふん みじかい5ふん
出版社:光村教育図書
著者 :文 リズ・ガートン・スキャンロン
オードリー・ヴァーニック
絵 オリヴィエ・タレック
訳 木坂涼
価格 :1,400円(本体価格)
あらすじ
待っている5分と、楽しい5分。同じ時間なのになんでこんなに違うの?大人の5分とぼくの5分は違うのかな?長いと感じるのはどんな時?短いと感じるのはどんな時?
朝から夜までの“5分”を、ぼくの感じ方で書いたお話です。
<小学校中学年の部(3・4年生)>
青いあいつがやってきた!?
出版社:文研出版
著者 :作 松井ラフ
絵 大野八生
価格 :1,300円(本体価格)
あらすじ
両親の夢のマイホームへ引っ越した4年生の6月。転校生となったサトシは、なかなか友だちが出来ずにいた。
そんなサトシの前に、全身が青いヘンな奴が現れた!1日サトシと過ごすミッションだというが…。
不思議な1日の出来事を通して、サトシが自分らしさを取り戻していくお話です。
ねこと王さま
出版社:徳間書店
著者 :作/絵 ニック・シャラット
訳 市田泉
価格 :1,600円(本体価格)
あらすじ
友だちの猫と召使たちとお城で暮らしていた王様。ところが、ある日、ドラゴンにお城を焼かれてしまい、猫と一緒に町で暮らすことになる。
お城でも王様のために働いていた猫は、新しい家でも王様のために大活躍。王様の望みを知恵と工夫でかなえていく。
のんびりした王様と、王様思いの賢い猫のユカイな物語です。
ポリぶくろ、1まい、すてた
出版社:さ・え・ら 書房
著者 :文 ミランダ・ポール
絵 エリザベス・ズーノン
訳 藤田千枝
価格 :1,500円(本体価格)
あらすじ
アフリカのガンビアで暮らす女性・アイサト。彼女が捨てた1枚のポリ袋。村のみんなもポリ袋を捨てていくうちに、道いっぱいにゴミの山が広がり、それを食べてしまったヤギは命を落とす…。
仲間たちとともに、ゴミ問題に立ち向かったアイサトの伝記絵本です。
北極と南極の「へぇ~」
くらべてわかる地球のこと
出版社:学研プラス
著者 :中山由美(写真と文)
価格 :1,400円(本体価格)
あらすじ
「南極と北極、寒いのはどっち?」
「氷の量はどっちが多い?」
日本の女性記者として初めて、南極観測越冬隊に同行した著者による、北極と南極の違いについてクイズ形式で問う書籍。
<小学校高学年の部(5・6年生)>
ヒロシマ 消えたかぞく
出版社:ポプラ社
著者 :指田和、鈴木六郎(写真)
価格 :1,650円(本体価格)
あらすじ
広島に落とされた原爆により、一家全滅してしまった家族の写真絵本です。
月と珊瑚(るなとさんご)
出版社:講談社
著者 :上條さなえ
価格 :1,400円(本体価格)
あらすじ
沖縄で生まれ育った少女・珊瑚(さんご)。勉強ができないことを恥ずかしいと感じ始めた彼女が、勉強しようと思い始め、その一歩として漢字を書けるようになるため、日記を書き始めた。
そんな彼女が、沖縄の今を生きる子どもたちの姿や、東京から転校してきた少女・月(るな)への憧れを描く。
飛ぶための百歩
出版社:岩崎書店
著者 :作 ジュゼッペ・フェスタ
訳 杉本あり
価格 :1,400円(本体価格)
あらすじ
幼い時に失明した少年・ルーチョは、叔母と一緒に山歩きをするのが大好き。ある夏、山小屋で出会った少女・キアーラと、ワシのヒナを見に行くことになったが、そのヒナを密猟者が狙っていて…。
大人への一歩を踏み出す、少年少女の成長物語。
風を切って走りたい!
夢をかなえるバリアフリー自転車
出版社:金の星社
著者 :高橋うらら
価格 :1,400円(本体価格)
あらすじ
誰でも乗れるバリアフリーな自転車を、誰か作ってくれないだろうか。
そんな夢を叶える人・堀田健一さんは、みんなの笑顔のために決してあきらめることなく、苦労の連続ながらもバリアフリー自転車を作り上げる。
人のために尽くしてきた、堀田健一さんの軌跡を描いたノンフィクションです。
<中学生の部>
天使のにもつ
出版社:童心社
著者 :著 いとうみく
絵 丹下京子
価格 :1,300円(本体価格)
あらすじ
中学2年生の風汰が、軽いノリで選んだ職場体験先は、地元の「エンジェル保育園」。
職場体験に臨む風汰は、慣れないことの連続だったものの、子どもたちと向き合う中でいつの間にか園の人気者になっていき…。
等身大の日常を描いた、少年の成長物語です。
11番目の取引
出版社:鈴木出版
著者 :作 アリッサ・ホリングスワース
訳 もりうちすみこ
価格 :1,600円(本体価格)
あらすじ
アフガニスタン難民のサミは、祖父とアメリカで2人暮らしをしていた。ある日、2人の生活を支える伝統楽器ルバーブが盗まれ、楽器店に売り飛ばされてしまう。
買い戻すには700ドルが必要。ただし期限は4週間!
サミはキーホルダーを元手に、物々交換の“取引”を重ねる。果たして、700ドルは用意できるのか?11番目の取引とは?
平和のバトン
広島の高校生たちが描いた 8月6日の記憶
出版社:くもん出版
著者 :弓狩匡純
価格 :1,500円(本体価格)
あらすじ
広島市立基町高校創造表現コースの生徒たちが、被爆体験証言者の記憶を、一年かけて油絵に描いて記録する「次世代と描く原爆の絵」プロジェクト。
平和な現代の広島を生きる高校生たちが、証言者と接することで戦争や原爆を見つめ直していく様子を描いた、平和について考えるノンフィクションです。
<高等学校の部>
廉太郎ノオト
出版社:中央公論新社
著者 :谷津矢車
価格 :1,750円(本体価格)
あらすじ
明治時代の音楽家・瀧廉太郎が、恩師や友人たちに支えられながら、最愛の姉の死、厳格な父との対立、音楽学校での厳しい競争…など、数々の試練を乗り越え、作曲家としての才能を開花させていく軌跡を描く。
フラミンゴボーイ
出版社:小学館
著者 :作 マイケル・モーパーゴ
訳 杉田七重
価格 :1,500円(本体価格)
あらすじ
ナチスが猛威をふるう第二次世界大戦化、動物たちと心を通わせ、動物を癒す力を持つ少年・ロレンゾと、少数民族「ロマ」の少女・ケジアの友情物語。
キャパとゲルダ
ふたりの戦場カメラマン
出版社:あすなろ書房
著者 :著 マーク・アロンソン
マリナ・ブドーズ
訳 原田勝
価格 :1,800円(本体価格)
あらすじ
第二次世界大戦の前夜…激動の1930年代に起きたスペイン内戦を世界に伝えたロバート・キャパとゲルダ・タロー。
迫害を逃れ互いに身を支え合う恋人であり、自由と平等の理想実現に燃える同志であり、写真の創造性を競うライバルである2人の青春物語。
●番外編:こども六法
いじめで悩む子どもたちが、いじめを撃退するための一助となるよう著者が執筆した「こども六法」が話題になっています。
発売3日で重版となった話題作で、出版当初は入手困難でしたが、時間経過に伴い入手しやすくなっています。いじめで悩む子どもがいじめに対抗できる手段の参考にもなるため、機会があれば一度手に取ってみてはいかがでしょうか。
※リンク先の情報は、2020年6月2日時点のものです。すでに取り扱いが終了している場合もあるので、その際はご了承ください。
●2019年の課題図書
※ここでは、2019年の課題図書をご紹介します。
※リンク先の情報は、2020年6月2日時点のものです。すでに取り扱いが終了している場合もあるので、その際はご了承ください。
<小学校低学年の部(1・2年生)>
魔女ののろいアメ
出版社:PHP研究所
著者 :作 草野あきこ
絵 ひがしちから
価格 :1,200円(本体価格)
あらすじ
日曜日、サキは図書館へ本を返しにいくことになりました。しかも、「自分で返す」と言っていたはずのお姉ちゃんの分の本も一緒に!
重たい本を抱えながら、図書館へ向かうサキ。途中、「アメ屋」の屋台を見つけ、魔女だというおばあさんから「のろいアメ」を買ったサキは、お姉ちゃんの悪口を言いながらアメを混ぜていると…。
スタンリーとちいさな火星人
出版社:あすなろ書房
著者 :作 サイモン・ジェームズ
訳 千葉茂樹
価格 :1,400円(本体価格)
あらすじ
かあさんが仕事で出張に出かけた日、スタンリーは火星へと飛び立ち、入れ替わりにスタンリーによく似た火星人がやってきて…。
母親がいない日を、空想の力でやり過ごそうとする男の子と、見守る家族の姿を描いた絵本です。
心ってどこにあるのでしょう?
出版社:金の星社
著者 :作 こんのひとみ
絵 いもとようこ
価格 :1,400円(本体価格)
あらすじ
心ってどこにあるとおもう?心がどこにあるのかを、温かい絵と文で綴る絵本です。
もぐらはすごい
出版社:アリス館
著者 :アヤ井アキコ
監修 :川田伸一郎
価格 :1,500円(本体価格)
あらすじ
土の中で暮らすもぐらを、ユーモアのある絵と文で紹介。
<小学校中学年の部(3・4年生)>
かみさまにあいたい
出版社:ポプラ社
著者 :作 当原珠樹
絵 酒井似
価格 :1,200円(本体価格)
あらすじ
大好きだったおばあちゃんと、うそをついたまま永遠の別れを迎えてしまった主人公が、同級生と一緒に“神さま”との交信を試みるが…。
心の傷を抱えた少年たちの、ひみつの友情と成長の物語です。
子ぶたのトリュフ
出版社:さ・え・ら書房
著者 :文 ヘレン・ピータース
絵 エリー・スノードン
訳 もりうちすみこ
価格 :1,400円(本体価格)
あらすじ
ジャスミンに命を救われた子ぶたのトリュフは、かしこい子ブタに成長。そして、嵐の夜、行方不明になったモルモットを匂いを頼りに追いかけ…。
農場を舞台にした、少女と子ぶたの心あたたまる物語です。
そうだったのか!しゅんかん図鑑
出版社:小学館
著者 :伊地知国夫(写真)
価格 :1,300円(本体価格)
あらすじ
何気なく見ているものを、その瞬間でストップさせ、撮影!肉眼で見えない瞬間を切り「撮った」写真絵本です。
季節のごちそうハチごはん
出版社:ほるぷ出版
著者 :横塚眞己人(写真と文)
価格 :1,500円(本体価格)
あらすじ
岐阜県などのある地域では、ハチの子(クロスズメバチ)を食べる習慣があります。実は、昔から、日本各地や世界中で、虫は食べられているのです。では、どのように虫を食べているのでしょうか?
<小学校高学年の部(5・6年生)>
ぼくとニケ
出版社:講談社
著者 :片川優子
価格 :1,400円(本体価格)
あらすじ
5年生で登校拒否になった幼なじみが、拾った子猫を“ぼく”の家に連れてきた。自分の家で飼えない幼なじみに代わって、ぼくと家族が世話をすることに…。
ぼくは子猫と関わる中で、さまざまなことを学んでいく、子猫とぼくの大切なお話。
かべのむこうになにがある?
出版社:BL出版
著者 :作 ブリッタ・テッケントラップ
訳 風木一人
価格 :1,600円(本体価格)
あらすじ
大きな赤いかべ。そのかべがいつからあるのか、どうしてあるのか、誰も知りません。ねずみはかべの向こうが知りたくて、鳥に尋ねると…。
マンザナの風にのせて
出版社:文研出版
著者 :作 ロイス・セパバーン
絵 ひだかのり子
訳 若林千鶴
価格 :1,500円(本体価格)
あらすじ
1942年のアメリカ。日系アメリカ人のマナミは、ワシントン州ベインブリッジ島で、家族と幸せに暮らしていた。ところが、ある日突然、家族で「強制立ち退き」しなければならなくなり…。
もうひとつの屋久島から
世界遺産の森が伝えたいこと
出版社:フレーベル館
著者 :武田剛
価格 :1,500円(本体価格)
あらすじ
1993年、日本で初めて世界遺産に登録された屋久島。その屋久島の、過去・現在・未来に迫るドキュメンタリー。
<中学生の部>
星の旅人 伊能忠敬と伝説の怪魚
出版社:小峰書店
著者 :小前亮
価格 :1,600円(本体価格)
あらすじ
行方知れずの父を探すため、伊能隊とともに旅をする少年の視点で描いた、歴史読み物。伊能忠敬の生い立ちや時代背景、当時の風俗、測量技術の進化なども解説。
ある晴れた夏の朝
出版社:偕成社
著者 :小手鞠るい
価格 :1,400円(本体価格)
あらすじ
アメリカの8人の高校生が、広島・長崎に落とされた原子爆弾の是非をディベート。ルーツの異なるさまざまなメンバーが、肯定派・否定派に分かれ議論を繰り広げる。
サイド・トラック
走るのニガテなぼくのランニング日記
出版社:評論社
著者 :作 ダイアナ・ハーモン・アシャー
訳 武富博子
価格 :1,600円(本体価格)
あらすじ
ADD(注意欠陥障害)を持つ、中学1年生のジョセフ。集中しなくてはいけないときに気が散ってしまうジョセフが、陸上競技クラブに入ることになり、クロスカントリーに挑戦…。
陸上競技をとおして、大切なものを描いた物語。
<高等学校の部>
この川のむこうに君がいる
出版社:理論社
著者 :濱野京子
価格 :1,400円(本体価格)
あらすじ
同じ中学出身者のいない都内の高校を選んだ主人公。それは、3.11の被災者であることを隠し、高校生活をまっさらな状態で始めたいと思ったからだった…。
ザ・ヘイト・ユー・ギヴ
あなたがくれた憎しみ
出版社:岩崎書店
著者 :作 アンジー・トーマス
訳 服部理佳
価格 :1,700円(本体価格)
あらすじ
ギャングが徘徊し、ドラッグが蔓延するゲットー(黒人街)で生まれた女の子・スター。上流階級育ちの白人が通う高校に入ったスターは、幼なじみのカリルが警官に撃たれるところを目撃。
しかも、無抵抗のカリルを撃った白人警官は、カリルを極悪人に仕立て上げようとして…。
カリルの汚名をそそぐため、スターは証人として法廷に立つことを決意する。
ヒマラヤに学校をつくる
カネなしコネなしの僕と、
見捨てられた子どもたちの挑戦
出版社:旬報社
著者 :吉岡大祐
価格 :1,400円(本体価格)
あらすじ
貧困から抜け出すには教育しかない。その支援をしたいと思った著者が、もがきながらも貧困家庭の就学支援をスタートさせ、2004年に「クラーク記念ヒマラヤ小学校」を開校。
ゼロから学校づくりに挑んだ著者の、涙と感動の20年の軌跡。
●2018年の課題図書
※ここでは参考までに、2018年の課題図書をご紹介します。
※リンク先の情報は、2020年6月2日時点のものです。すでに取り扱いが終了している場合もあるので、その際はご了承ください。
<小学校低学年の部(1・2年生)>
ルラルさんのだいくしごと/1,296円/ポプラ社/作:いとうひろし
あらすじ
ルラルさんのだいくしごとのうでまえは、なかなかのもの。やねのしゅうりだって、おてのものです。ところが、おもわぬことがおきてしまい…!?
きみ、なにがすき?/1,296円/あかね書房/作:はせがわさとみ
あらすじ
森の奥にすむあなぐまは、庭でともだちの好きなものをつくって喜ばせたいと考えていました。ところが、思いついたものはもうみんなが持っていて、何を作ればいいかわからなくなったあなぐまは、かんしゃくを起こしてしまいます。
そんなあなぐまに優しい言葉をかけたのは、はりねずみでした…。
誰かにわかってもらえることが嬉しくなるお話です。
なずずこのっぺ?/1,728円/フレーベル館/作:カーソン・エリス、訳:アーサー・ビナード
あらすじ
ひとつの花の芽をめぐる、昆虫たちの日常を描いた物語。誰も読んだことのないオリジナル言語「昆虫語」でつづっています。
がっこうだってどきどきしてる /1,512円/WAVE出版/文:アダム・レックス、絵:クリスチャン・ロビンソン、訳:なかがわちひろ
あらすじ
はじめてのクラスや新しい学校に行くとき、子どもたちはドキドキしてちょっと不安を感じているもの。でも、学校だって不安と心配でドキドキしていたとしたら!?
主人公は、生まれたばかりの学校。子どもたちといっしょに学校が楽しいと思えるようになるまでを描いた物語です。
<小学校中学年の部(3・4年生)>
レイナが島にやってきた!/1,512円/理論社/作:長崎夏海、絵:いちかわなつこ
あらすじ
4年生の優愛は、同じ学年の女の子・レイナが転校してくると知って楽しみにしていました。ところが、レイナはちょっと変わった女の子。ガジュマルの木に登って歌ったり…。
南の島で新しい生活を始めたレイナと、島の子どもたちのステキな出会いの物語です。
森のおくから むかし、カナダであったほんとうのはなし/1,512円/ゴブリン書房/作:レベッカ・ボンド、訳:もりうちすみこ
あらすじ
深い森に囲まれた、湖のほとりに住んでいたアントニオ。ある夏、おそろしい山火事がおき、必死に生きのびようとした人間も動物も、湖ににげました。そんなアントニオの目の前で、思いもよらないことがおきて…。
今から100年前ほどまえ、カナダで本当にあったお話です。
最後のオオカミ /1,296円/文研出版/作:マイケル・モーパーゴ、訳:はらるい、絵:黒須高嶺
あらすじ
孫娘からパソコンの使い方を教わったマイケル・マクロード。インターネットで自分の家系を調べた彼は、遠い親戚からのメールで、ひいひいひいひいひいおじいさんのロビー・マクロードが残した遺言書を見せてもらった。
それは「最後のオオカミ」という回顧録で、戦争時代をともに孤児として生き抜いた少年とオオカミの物語だった…。
すごいね!みんなの通学路 /1,620円/西村書店/文:ローズマリー・マカーニー、訳:西田佳子
あらすじ
世界のさまざまな場所で生活する子どもたちの、通学路風景を紹介したオールカラーの写真絵本です。
<小学校高学年の部(5・6年生)>
奮闘するたすく/1,512円/講談社/著:まはら三桃
あらすじ
近頃、佑のおじいちゃんの様子がおかしい。自宅の近くで道に迷ったり、やかんをコンロにかけっぱなしにしたり、お風呂の水が廊下まであふれてるのに立ち尽くしたり…。
おじいちゃんが認知症だとわかった佑。しぶるおじいちゃんをなだめすかし、佑はデイサービスに連れていくことになった。しかも、夏休みの自由研究で、デイサービスで見たことや聞いたことをレポートにして提出することになってしまった。
友だちの一平と一緒に、ケアハウス「こもれび」に通うことになった佑は、介護される人と介護する人、それぞれの気持ちに気づいていく。
こんぴら狗 /1,620円/くもん出版/作:今井恭子、画:いぬんこ
あらすじ
江戸時代、伊勢参り(伊勢・今の三重県)や金毘羅参り(讃岐・今の香川県)は庶民の憧れでしたが、自分ではなかなか旅には行けないため、代わりに飼い犬をお参りに行かせるという風習がありました。
この代理でお参りに行く犬のことを「こんぴら狗」といいます。
物語の主人公は、雑種犬のムツキ。捨てられ弱り果てていたところを、弥生に拾われた飼われることに。しかし、今度は弥生が病でふせってしまいます。
弥生の治療祈願のため、ムツキは「こんぴら狗」となり、江戸から金毘羅参りに向かいます。出会いと別れ、波乱に満ちたムツキの旅は果たして…?
ぼくとベルさん 友だちは発明王/1,512円/著:フィリップ・ロイ、訳:櫛田理絵
あらすじ
1900年代のカナダを舞台に、読み書きが苦手な少年・エディと、電話を発明したアレクサンダー・グラハム・ベル氏との交流を描く歴史フィクションです。
クニマスは生きていた!/1,620円/汐文社/著:池田まき子
あらすじ
秋田県仙北市にある日本一深い湖・田沢湖は、その高い透明度から「神秘の湖」と呼ばれていました。ところが、1940年にダム湖となるため玉川の酸性水が導入され、魚が住めない「死の湖」になってしまったのです。
このとき、田沢湖にしか生息しないクニマスも、姿を消してしまいました。
しかし、70年後の2010年12月、絶滅したと思われていたクニマスが、山梨県の西湖で生き延びていたことが報道されました。
なぜクニマスは西湖に姿を現したのか…?最後のクニマス漁師だった親子の姿を通して描いた物語です。
<中学生の部>
一〇五度 /1,512円/あすなろ書房/著:佐藤まどか
あらすじ
都内の中高一貫校に編入した主人公・真(しん)は中学3年生。スラックスをはいた女子・梨々(りり)と出会い、中学生としては前代未聞の「全国学生チェアデザインコンペ」に挑戦することに…。
自分の進むべき道を見出そうとする少年の姿を描く物語です。
太陽と月の大地 /1,728円/福音館書店/著:コンチャ・ロペス=ナルバエス、訳:宇野和美、画:松本里美
あらすじ
舞台は16世紀のスペイン。キリスト教徒の伯爵令嬢・マリアと、伯爵家に長年仕えるイスラム教徒の家に生まれ、マリアとの友情をはぐくんできた少年エルナンド。いつしか二人の間には恋が芽生えるが、両家の人々は異なる宗教と民族間の対立に巻き込まれ…。
宗教や民族の違いによって引き裂かれた人々が、運命に翻弄される様を描いた歴史小説です。
千年の田んぼ 国境の島に、古代の謎を追いかけて/1,620円/旬報社/著:石井里葎子
あらすじ
山口県にある海に囲まれた見島には、15ヘクタールもの広大な水田が広がり、100を超える小さなため池が点在していた。
この島を訪れた著者は、この水田が7世紀ごろの聖徳太子の時代、中央政府の手によって作られた「条里田」(碁盤の目のように四角く区切られた田んぼ)ではないかと考えるように…。
隣接するたくさんの古墳。奇跡の田んぼ・条里田。著者が古代の謎を解き明かしながら、日本人と稲作の深い関わりに迫るノンフィクションです。
<高等学校の部>
わたしがいどんだ戦い 1939年/1,728円/評論社/作:キンバリー・ブルベイカー・ブラッドリー、訳:大作道子
あらすじ
1939年、2度目の世界大戦さなかのロンドンに暮らす足の悪いエイダ。歩けさえすれば弟といっしょに疎開できると、けんめいに歩く練習をしていた。
自分らしく生きるために戦う少女と、彼女を見守る村人たちを描く物語です。
車いす犬ラッキー 捨てられた命と生きる/1,620円/毎日新聞社/著:小林照幸
あらすじ
鹿児島県・徳之島に暮らす初老の男性は、車いすの犬「ラッキー」の介護をしながら暮らしています。そんな初老の男性を主人公に、伝統や自然と人間模様などを織り交ぜながら、犬と人との交流を描いたノンフィクションです。
いのちは贈りもの ホロコーストを生きのびて/1,728円/著:フランシーヌ・クリストフ、訳:河野万里子
あらすじ
第2次世界大戦中、6歳でナチスのホロコーストを体験し生きのびた、フランス人女性の手記です。
●2017年の課題図書
※ここでは参考までに、2017年の課題図書をご紹介します。
※リンク先の情報は、2020年6月2日時点のものです。すでに取り扱いが終了している場合もあるので、その際はご了承ください。
<小学校低学年の部(1・2年生)>
ばあばは、だいじょうぶ /1,404円/童心社/作 楠章子、絵 いしいつとむ
あらすじ
「つばさはだいじょうぶだよ」と、いつも頭をなでてくれる大好きなばあばが、「わすれてしまう病気」になってしまって…。
誰もが避けては通れない“老い”“死”“病”を、作者自身の介護経験を活かして描いた作品です。
なにがあってもずっといっしょ/1,296円/金の星社/作 くさのたき、絵 つじむらあゆこ
あらすじ
イヌのサスケはサチコさんが大好き。サチコさんはサスケの言葉がわかるから。ところがある日、サチコさんが帰ってこない!どこにいってしまったんだ!
イヌの目線で描かれた、イヌと飼い主の絆の物語です。
アランの歯はでっかいぞこわーいぞ/1,620円/BL出版/作 ジャーヴィス、訳 青山南
あらすじ
アランはこわーいワニの一族。でも、ジャングルのみんながアランをこわがるのは、アランの努力のたまものなんです。アランはうろこをみがき、つめをとがらせ、歯を1本につき10分もかけてみがいて出かけるからなんです…。
すばこ/ほるぷ出版/1,620円/著 キム・ファン、絵 イ・スンウォン
あらすじ
巣箱は、人が作った鳥の家。形も大きさもいろいろな巣箱は、もともとドイツの貴族の男性がはじめたことだったのです。
簡単にできる自然保護の1つ、巣箱について、作り方やその歴史、楽しみ方を描いたノンフィクション絵本です。
<小学校中学年の部(3・4年生)>
くろねこのどん/1,512円/理論社/著 岡野かおる子、絵 上路ナオ子
あらすじ
「ようい、どん」…えみちゃんがかけ声をかけると、パッとあらわれるねこ“どん”。
雨の日、風の日、雪の日にきまって遊びにくるねこの“どん”と、女の子の仲良しで自由な関係を描くお話しです。
空にむかってともだち宣言/1,404円/国土社/著 茂木ちあき、絵 ゆーちみえこ
あらすじ
ミャンマーからやってきた転校生。あいりはすぐに仲良くなるが、給食のときにちょっとした事件が発生。
それをきっかけに、クラスのみんなで“ミャンマーのこと”や“日本で暮らす難民”のことを学び始める…というお話です。
耳の聞こえないメジャーリーガー ウィリアム・ホイ/光村教育図書/1,512円/著 ナンシー・チャーニン/絵 ジェズ・ツヤ、訳 斉藤洋
あらすじ
「ストライク」「セーフ」…今では誰もが知っている、野球で審判がするジェスチャー。それ考えたのは、耳の聞こえないメジャーリーガーのウィリアム・ホイさんでした。
耳が聞こえなくても、メジャーリーガになり、審判のジェスチャーやチームサインなどを考案したウィリアム・ホイさんの伝記絵本です。
干したから… /1,512円/フレーベル館/文と写真・森枝卓士
あらすじ
世界中の干した食べ物が大集合!世界中を歩いた著者による“干したもの”の写真と、“干すこと”による利点を説明した本です。
<小学校高学年の部(5・6年生)>
チキン!/1,404円/文研出版/著 いとうみく、絵 こがしわかおり
あらすじ
言いたいことははっきり言う、転校生の真中さん。間違ってはいないけど、正直うざい…。だって、間違ったことなんてそこら中にあって、そういう中で僕らはガマンしたり、見て見ぬフリをして、毎日をクリアしているんだから…。
面倒ごとやトラブルをさけて生きてきた“気の弱い男の子”の、ゆるゆるした毎日が、転校生の真中さんの出現によって一変してしまう…というお話です。
ぼくたちのリアル/1,404円/講談社/著 戸森しるこ、絵 佐藤真紀子
あらすじ
スポーツ万能、性格良好、何をやっても誰よりもできる、学年一の人気者…そいつの名前は、秋山璃在(リアル)。幼なじみの飛鳥井渡(わたる)は、そんなリアルが大好き。でも、コンプレックスを感じずにはいられない…。
そんな小学校5年生の新学期、美しい転校生・川上サジがやってきた!
次第に友情を深めていく3人の、成長の物語です。
霧のなかの白い犬/あかね書房/1,512円/著 アン・ブース/絵 橘賢亀、訳 杉田七重
あらすじ
小さい頃から犬が大好きだったジェシー。祖母が白いシェパードを飼い始めて大喜び。しかし、認知症になった祖母は、何かにおびえるようになる…。
祖母を苦しめる原因を探ろうとするジェシー。そして、少女の悩みと祖母が体験した戦争の歴史が交差する…。悲しみと寛容を描いた物語です。
転んでも、大丈夫 ぼくが義足を作る理由/1,296円/ポプラ社/著 臼井二美男
あらすじ
1,000本以上の義足を作ってきた著者・臼井二美男さんが、義足を使う人のことを考えながら“使いやすさ”を追求する姿勢、義足にかける想いなどを綴った1冊です。
<中学生の部>
円周率の謎を追う 江戸の天才数学者・関孝和の挑戦/くもん出版/1,620円/著 鳴海風、絵 伊野孝行
あらすじ
関孝和は、円周率3.14がまだ使われていなかった江戸時代に、その謎を解明しようとした数学者。小学5年生の算数の教科書にはほぼ登場するものの、その偉業には触れられておらず、彼の成し遂げた業績を知らない人も多いようです。
本書では、関孝和の少年時代から壮年時代にかけての物語を通じ、当時の数学・和算や関孝和の業績をわかりやすく伝える1冊です。
ホイッパーウィル川の伝説/1,512円/あすなろ書房/著 キャシー・アッペルト、アリスン・マギー/訳 吉井知代子
あらすじ
妹のジュールズは11歳。石に惹かれる「石ガール」。姉のシルヴィは走るのが大好きな女の子。性格も体型も対照的だけど、2人は仲の良い姉妹。ところがある日、森へと走り出したままシルヴィは姿を消してしまうのです…。
ジュールズと父のつらい日々…不思議な力を持つキツネ「セナ」との出会い。そして悲しみを乗り越えるまでを描いた、スピリチュアル・ファンタジーです。
月はぼくらの宇宙港 /1,620円/新日本出版社/著 佐伯和人
あらすじ
人類が太陽系を開拓するための宇宙港として、注目を集めている「月」。本書は最新の資料を紹介しつつ、「月」を大解剖。また、人類と月の新しい関わり方も紹介しするなど、宇宙に興味がわく1冊です。
<高等学校の部>
フラダン /1,620円/小峰書店/著・絵 古内一絵
あらすじ
女子率の低い工業高校にある、女子率100%のフラダンス愛好会。そこに、4人の男子高校生が集められた。その目的は、男女混合の「フラガールズ甲子園出場」だ!
震災から5年後の福島を舞台に、フラガールズ甲子園に出場する高校生たちの物語です。
ストロベリーライフ/1,728円/毎日新聞出版/著 萩原浩
あらすじ
農業なんてかっこ悪い。田舎を飛び出し、フリーのグラフィックデザイナーとして働く恵介。しかし、近頃はめっきり仕事が少なくなった。そんな恵介に飛び込んできた、父が倒れたという知らせ…。
イチゴの収穫を手伝うため、実家に戻った恵介。母親にはイチゴ農家を継げと迫られるも、妻は猛反対。デザイナーの仕事は…実家はどうする!?
30代…人生の岐路に立たされた男の、等身大の物語です。
犬が来る病院 命に向き合う子どもたちが教えてくれたこと /1,620円/KADOKAWA/著 大塚敦子
あらすじ
日本で初めて、小児病棟にセラピー犬の訪問を受け入れた医療機関である「聖路加国際病院」。本書は著者が取材の中で出会った4人の子どもたちと、セラピー犬の関りやスタッフたちの取り組みを描いたノンフィクション作品です。
後記
忙しい毎日…趣味の多様化や、さまざまなメディアの普及などを背景に「読書」という行為自体が減ってきている昨今ですが、あなたのお子さんはちゃんと「読書」をしていますか?
読書から得られることはたくさんありますが、例えば、
・ボキャブラリーが豊富になる
・読解力がつく
・想像力が豊かになる
・相手の気持ちを慮るようになる
などの能力向上があげられます。
ネットを中心に「文字を読むこと」自体は廃れているわけではなく、むしろ昔よりも「文字を読むこと」は増えたかもしれません。
でも、文字を読むことと読書は似ているようで少し違います。
読書をすることによって知らないことを理解し、さらに好奇心の翼が広がり世界が大きくなっていく…。この感覚は、かけがえのないものです。
夏休みの宿題のためでも、課題図書を読むことで(もちろん課題図書以外でも)、読書の楽しみを見つけてみてください♪
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