“忠臣蔵物”の最新作・武井咲さん主演のNHK土曜時代劇「忠臣蔵の恋～四十八人目の忠臣～」が2016年9月24日(土)18時10分より全20話で放送されました。

同作は赤穂浪士の1人・磯貝十郎左衛門と恋仲にある「きよ」にスポットをあてた異色の「忠臣蔵」です。日本人の大好きな「忠臣蔵」は、実にさまざまな視点から語ることができる物語で、人気になるのもわかる気がします。

そこで今回は、正統派や外伝も含め、「忠臣蔵」関連ドラマの過去作品を一覧でご紹介します♪

 

●「忠臣蔵」いろいろ

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「忠臣蔵」は江戸時代中期から、歌舞伎の演目などとして親しまれてきました。それは、「忠臣蔵物」というジャンルができるほどだったとか。

もちろん、その歴史は連綿と続いており、現代でも映画やドラマなどで幾度となく演じられてきました。

ここでは、ドラマ作品をいくつかご紹介します。

1987年、テレ朝が同局人気時代劇「必殺仕事人」と「忠臣蔵」をコラボさせた「必殺忠臣蔵」を新春スペシャルとして放送。赤穂事件の裏で、仕事人たちが活躍した…という異色作です。主演は中村主水役の藤田まことさん、大石内蔵助を山城新伍さんが演じました。

 

※画像はTBSチャンネルより

1990年、TBSの創立40周年SPドラマでは、大石内蔵助を主役にした脚本の「忠臣蔵」を放送。大石を演じたのはビートたけしさんで、大石は実は臆病者で優柔不断だった…というお話でした。

 

1999年には、NHKの大河ドラマが「忠臣蔵」とその時代をテーマにした「元禄繚乱」を放送。元禄時代の男女の愛憎も絡めつつ描かれた本作は、主役の大石内蔵助役を今は亡き中村勘九郎さん(当時)が演じました。

 

2004年には、NHK金曜時代劇で「忠臣蔵」の生き残りである赤穂浪士・寺坂吉右衛門にスポットをあてた「最後の忠臣蔵」を放送。無名の浪士の視点という斬新な手法が印象深い本作。主役の寺坂を演技派俳優の上川隆也さんが演じました。

 

2012年には、NHK-BS時代劇で「薄桜記」が放送されました。これは2人の剣士、丹下典膳と親友・安兵衛が、方や吉良の用心棒に、方や赤穂藩の家臣となり、対峙せざるを得なくなる…というお話。「忠臣蔵外伝」という位置づけです。

 

「忠臣蔵」をテーマにしたお話でも、描く視点が違えば、なるほど…と思うところもあり、実に面白いですね！

 

 

●忠臣蔵関連作品一覧

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TVドラマとして放送された「忠臣蔵」関連作品を一覧でざっくりご紹介します。

※(　)は役名→配役の順に記載しています。

※すべてを網羅しているわけではありませんのでご了承ください。

 

1964年／NHK大河ドラマ「赤穂浪士」
…(大石)長谷川一夫、(りく)山田五十鈴

1975年／NHK大河ドラマ「元禄太平記」
…(柳沢)石坂浩二、(大石)江守徹

1979年／テレ朝「赤穂浪士」
…(大石)萬屋錦之介、(浅野)松平健

1979年／TBS「女たちの忠臣蔵」
…(りく)池内淳子、(大石)宇津井健

1982年／NHK大河ドラマ「峠の群像」
…(大石)緒形拳、(りく)丘みつ子

1985年／日テレ「忠臣蔵」
…(大石)里見浩太朗、(浅野)風間杜夫

1987年／テレ朝「必殺忠臣蔵」
…(大石)山城新伍、(浅野)沖田浩之

1987年／TBS「忠臣蔵・女たち・愛」
…(大石)丹羽哲郎、(りく)香川京子

1988年／TBS「忠臣蔵・いのちの刻」
…(りく)浅丘ルリ子、(大石)児玉清

1989年／テレ東「大忠臣蔵」
…(大石)松本幸四郎、(浅野)近藤正臣

1990年／TBS「忠臣蔵」
…(大石)ビートたけし、(りく)竹下景子

1991年／NHK「太市内蔵助 冬の決戦」
…(大石)平幹二郎、(りく)大原麗子

1991年／フジ「忠臣蔵 風の巻・雲の巻」
…(大石)仲代達也、(浅野)中井貴一

1991年／テレ東「忠臣蔵外伝薄桜記」
…(丹下)杉良太郎、(堀部)竜雷太

1994年／TBS「大忠臣蔵」
…(大石)松方弘樹、(浅野)東山紀之

1996年／フジ「忠臣蔵」
…(大石)北大路欣也、(浅野)緒形直人

1997年／テレ東「編笠十兵衛」
…(大石)中尾彬、 (浅野)沖田浩之

1999年／NHK大河ドラマ「元禄繚乱」
…(大石)中村勘九郎、(りく)大竹しのぶ

1999年／テレ東「赤穂浪士」
…(大石)松方弘樹、(浅野)石黒賢

2001年／フジ「忠臣蔵1/47」
…(堀部)木村拓哉、(大石)佐藤浩市

2003年／テレ東「忠臣蔵～決断の時」
…(大石)二代目中村吉右衛門、(りく)黒木瞳

2004年／テレ朝「テレ朝」
…(大石)松平健、(浅野)沢村一樹

2004年／フジ「徳川綱吉イヌと呼ばれた男」
…(綱吉)草彅剛、(大石)堤真一

2007年／テレ東「忠臣蔵 瑤泉院の陰謀」
…(瑤泉院)稲森いずみ、(浅野)高嶋政伸

2004年／NHK「最後の忠臣蔵」
…(寺坂)上川隆也、(大石)北大路欣也

2008年／テレ朝「忠臣蔵 音無しの剣」
…(結城)田村正和、(浅野)中村俊介

2010年／テレ朝「忠臣蔵～その男、大石内蔵助」
…(大石)田村正和、(りく)岩下志麻

2012年／テレ東「忠臣蔵～その義その愛」
…(堀部)内野聖陽、(大石)舘ひろし

2012年／NHK-BS「薄桜記」
…(丹下)山本耕史、(吉良)長塚京三

※(大石)→大石内蔵助、(りく)→大石りく、(浅野)→浅野内匠頭、(吉良)→吉良上野介、(丹下)→丹下典膳、(堀部)→堀部安兵衛、(瑤泉院)→浅野内匠頭の妻・阿久利、(結城)→架空の人物・結城慶之助

 

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後記

軽い気持ちで「忠臣蔵」のドラマ作品について調べてみたら、とんでもない本数がてできて後悔しました(笑)

そしてわかったことがいくつか。

「忠臣蔵」といえば、大石内蔵助が主役…というのが一般的。確かに、主演俳優が大石内蔵助を演じているパターンがほとんどです。

次に、大石内蔵助の息子・大石主税を演じるのは、若手俳優やアイドル的な俳優が多いような気がしました。今やMCとして引っ張りだこの坂上忍さんも、大石主税を演じています。

最後に、日本人は「忠臣蔵」が好き。「また忠臣蔵ですか…」と飽き飽きする半面、これだけ放送しているということは、やっぱり人気があるということなんですよね。

ちなみに、個人的には大石内蔵助は里見浩太朗さんや松平健さん…というイメージがありますが、上川隆也さんが出演した「最後の忠臣蔵」が一番印象に残っています。なんせ、無名の浪士が主役ですからね！

それにしても、大石内蔵助は実にさまざまな俳優が演じていて、これほどまでに演じられている役もないのではないか？という感じもしますね。

ただ、ここまで映像化されてしまっては、正統派の「忠臣蔵」では飽きられてしまっているので、異なる視点からの作品や外伝の方が新鮮味があってまた楽しめそうです。

 

※「忠臣蔵」は”赤穂事件”という実際の出来事を脚色したフィクション作品です。史実にもとづいた部分と、創作の部分が混在している作品であることにご留意ください。